富士山登頂記 その2

さていざ登山開始。まずは8合目にある今日の宿泊地「太子館」をめざす。
この先の登山を占う雨が降ってきた。みんな雨具姿で出発。
これがあの富士山の土かと思いながら登山靴でしっかりと地面を踏みしめる。
最初は火山灰独特の黒い砂状の比較的なだらかな斜面がしばらく続いた。
5合目を出て約1時間たったろうか,6合目にさしかかるとごろごろとした
石つぶがいっぱいある地面に変わった。
それもつかの間,大股でもだめで,手でつかみながらでなければ上れないほどの
岩場が所々より,酸素不足と疲労で困ぱいしている身体をあざ笑うかのように
現れる。雨はさらに激しさを増し,雨具の隙間を通してずぶ濡れになる。

 5合目を出発して約4時間後の午後3時すぎ,本日の宿泊地,8合目にある
「太子館」に到着。太子館正面に目をやると標高3100mとあった。
標高3000メートルを超す地点に人生初の足跡を記したことを実感。
気温はますます下がっていた。雨に濡れた雨具やら靴やらをビニル袋に入れ
仮眠を取る部屋へ急ぐ。ほかの登山客もほとんどが雨具も役立たなかったらしい。
リュックの中も,ビニル袋にくるんでいない物は全てびしょ濡れだったようだ。
小屋でTシャツを購入。オリジナルロゴの入ったもので1枚1500円だった。

寝袋にくるまり,しばしの眠りにつくも、そのうち次のパーティーが
到着し,その物音に寝付くことも出来ず,足の疲労感に加え,
高山病の一症状か,軽い頭痛と胃の不快感が襲う。寝不足に
なりそうだ。
 午後5時。やっと夕食にありつく。カレーだった。大食漢には
ことのほか量が少ない。
夕食を終え再び就寝へ。少しでも休もう。
小屋では着替えるスペースがなく,男女とも入り乱れて就寝する。
酸欠防止のため壁の上側は隙間を作っていて冷たい外気が
絶えず入ってくる。何もかもが初体験だ。
高山病防止のため教えてくれたように深呼吸しながら横になった。
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